設立趣意書をアップします。プロフィール欄にも保存します。今後は独自ドメインへ移行します。完成次第お知らせいたします。
設 立 趣 意 書
戦後、日本国憲法が施行され、我が国は民主主義国家となりました。日本国憲法の三大原則として「国民主権」「人権尊重」「平和主義」が謳われています。わたしたちは「世界に冠たる民主主義国家」の仲間入りを果たしたはずでした。わたしたちはここ数十年、経済成長の中で日常生活を謳歌していましたが大前提として、公権力は三権分立をはじめとして、ほぼ正常に機能していて正義であり、新聞・テレビ等のマスメディアは透明性、中立性を高いレベルで保っているものと多くの国民は信じてきました。
ところが、ここ10数年のインターネットメディアの急速な発達等により、悲しいことではありますが、国民は、自国の暗部に少しずつ気付き始めたのです。特に今年はその膿が一気に出てしまった年でした。
既に表に出ているものでも、村木厚子さんの裁判における、大阪地検特捜部による証拠改竄事件では、実行犯とその上司等計3名が逮捕されました。正義のシンボルであったはずの検察組織が冤罪事件をでっち上げたのですから、国民の検察に対する信頼は一気に地に堕ちてしまいました。また疑惑のレベルでも、検察審査会による民主党小沢一郎代議士の強制起訴は、その不透明性、矛盾だらけの事実関係に国民は疑問と公権力に対する不信感を持ち始めております。憲法違反との指摘さえあります。
またこのような国家の根幹を揺るがすような事件の詳細、疑惑を公明正大に報道するべきマスメディアにおいては、今春、官房機密費の問題が野中広務元官房長官により暴露され、その信頼が揺らぎ始めました。国民はマスメディアの報道を不信の目で見るようになり、世論誘導とも取られかねない世論調査の信頼性、また推定無罪の原則をないがしろにした報道、その他偏向報道等に国民が怒りの声を上げるようになってきました。さらにはその根源である記者クラブ制度の談合体質にも国民は気付き始めています。
わたしたち「権力とマスコミの横暴を正し、人権を守る国民の会」のメンバーは、インターネットコミュニケーションサービスであるツイッター等を通じて偶然知り合った、ごく普通の市民で、別に多くのことは望んでおりません。ただ憲法で謳われている基本的人権が保障された社会で普通に人生を送りたいと考えているだけです。しかし、インターネット等で知ってしまった権力とマスコミの暗部によって、この当たり前の人権が著しく侵害される恐れが強いとなれば、さすがに黙っていることはできなくなりました。誰かが行動を起こさなければならないという強い使命感を持つに至り、以下のようなテーマに関し、広く国民の皆様に訴えかける活動を展開して参ります。
検察組織の不祥事追及と取調べの全面可視化と証拠物の開示要求
検察審査会のあり方の検証と審査過程の可視化の要求
三権分立が我が国で正常に機能しているかの検証
官房機密費問題と記者クラブメディアの問題点の追及
等々の問題に関して。
時は遡ること120年、1891年(明治24年)に起こった大津事件については、ご存じの方も多いと思います。ロシアの皇太子ニコライが来日中、巡査の津田三蔵に襲われた事件です。当時の我が国は、大日本帝国憲法が施行されたばかりのアジアの小国に過ぎませんでした。当時、世界の大国であったロシアからの恫喝も凄まじく、時の政府は津田三蔵を死刑にするよう圧力をかけました。しかし大審院の児島惟謙は内外の圧力に屈することなく、法に基づいて津田三蔵を無期懲役にしました。人権のチェック機能である三権分立が断固守られたのです。120年後の今日の我が国はどうでしょうか。児島惟謙は草葉の陰で泣いているのではないでしょうか。明治の人間にできて、より成熟しているはずの平成のわたしたちにできないわけがありません。憲法に規定されている、人権が尊重された当たり前の世の中をわたしたち自身で切り開き実現しようではありませんか。
以 上
2010年11月
発起人代表 矢野 健一郎
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